記録の書き方

介護の仕事をするにあたり、記録をとることは大変重要な日常業務のひとつです。
ここでは記録の重要性と目的を理解し、業務に活用できる記録のとり方を学びましょう。

記録の重要性

◆なぜ必要なのか?
・日々状態が変わる利用者の情報を共有するため
・介護が適切に、確実に行えているかの点検と証明のため

情報を共有することによって総合的なチームケアが可能になります。
また、記録の点検は介護者の技術の点検であり、記録を材料に技術の見直しや向上をはかることができます。
業務を記録し誰もが閲覧できるようにすることは、私たちが専門職として介護に携わっていることに対する社会的責任でもあります。

記録の種類

※施設によって名称は異なります

★介護実績表
→排泄、食事摂取、水分摂取、バイタル、体位交換など実施した介護の内容記録します。
★介護日誌
→施設(担当エリア)全体の一日の記録。利用者人数、当日の予定、面会者、全体連絡事項などを記録します。

★ケース記録
→利用者個人の記録。利用者の基本情報や、毎日の様子を記録します。

★事故報告書
→事故が発生したとき、その内容や対応について記録します。

★ヒヤリハット報告書
→事故には至らなかったが、放置すると事故に繋がる危険がある事項を記録します。

★苦情受付表
→苦情を受け付けた際、その内容と対応を記録します。
★申し送り
→勤務交代の際に、それまでの利用者の様子や、交代後に行って欲しい事項などを記録します。

介護求人ならYSウェブ

記録のポイント

簡潔に・・・
ひとつの文章を短く。
簡単な表現を・・・
誰が見てもわかる言葉を選ぶ。略語は避け、専門用語を使う場合は確認をする。
事実を具体的に・・・
感情を入れずにあったことをそのまま書く。場面が伝わるように具体的な表現を盛り込む。
客観的に・・・
自分の感情や憶測を入れない。
公的な記録であることを意識する・・・
内部で利用するにとどまらず、関係機関や利用者本人、ご家族にも閲覧されることを意識する。
個人情報の保持・・・
不必要な個人情報を入れない。判断に迷うときは上司に相談をする。
5W1Hが基本・・・
いつ、どこで、誰が、何を、どのように、なぜ、を文章に組み込む。

実際に記録してみましょう

<事例>
介護職Aがデイルームのパントリーで共用コップを洗っている。
利用者B「Aさん、Aさん。」
A「あら、Bさん。どうされました?」
B「わたし、おなかが空いちゃってね。パントリーの共同冷蔵庫に私のアンパンがあったと思うの。ちょっと探してくれる?」
A「アンパンですね。少しお待ちください・・・ありました、こちらですね。」(Bの名前が書かれたアンパンを渡す)
B「そうそう、ありがとう。今そこで食べて行くわ。」(ふとAが時計を見ると11時45分である)
A「Bさん、あと15分でお昼ごはんですね。今日はBさんのお好きな鰤の照り焼きですよ。今、アンパンを召し上がるとお昼が入らなくなりませんか?」
B「あら・・もうそんな時間だったのね。じゃあ、これ賞味期限が今日で切れるからおやつの時間にいただくわ。おやつの時間にあなた出してくれる?」
A「かしこまりました。お預かりしておきます。かわりに、お飲み物でもいかがですか?」
B「そうね、じゃあお茶をいただけるかしら。」
A「はい。すぐお持ちします。」
B「ありがとう。」(Aの出したお茶をデイルームで飲み居室へ戻る)

申し送りをしてみましょう

<事例>
介護士Aは、病院受診の付き添い業務が入り、15時のおやつの時間に施設を不在にすることになりました。
利用者B様の依頼事項を口頭と記録で申し送りしてみましょう。

事故報告書

★ポイント
・反省文や謝罪文ではありません。
・利用者の状態や対応は詳細に具体的に書く。
例)
×小さな痣→○100円玉大の痣・直径2センチ程の痣
×タオルで患部を巻いた→○フェイスタオルを半分に折り患部を保護するように巻きつけ、ゴムで固定した。

・可能な限り時間を記載する。
例)
・10時頃にドンという音がした。
・5分後に看護師が到着した。
・発生から時間を追って書く。

苦情受付書のポイント

  • 反省文や謝罪文ではありません。
  • 申し出人が話された言葉をなるべく加工せずそのまま記載します。
  • 苦情内容を記載する場合、それが事実か申し出人の誤解かは判断せず話されたままを記載します。
  • 苦情内容が虚偽や誤解の可能性がある場合はその根拠も併せて別記します。
  • 申し出人の表情や語気なども具体的に記載します。(外部へ開示する場合は表現に留意する。また記載不要の場合もあるので確認を)
    例)表情は穏やかであるが、断定的で語気はややきつめであった。
  • 苦情に対する回答には申し出人が納得されたのかどうかも記載します。

介護求人ならYSウェブ

介護の教室目次

介護求人ならYSウェブ